Death's Door:レビュー

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2D アクション アドベンチャー レビュー 星5

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本稿は「Death's Door」のレビューです。

本ゲームは、アクションアドベンチャーです。ソウルを狩るカラスを操り、世界の謎を解いていきます。(PS4版でプレイし、トロコン済みです。)



ゲーム概要

ずばり名作です。アクションの難易度は高めですが、デスペナはありません。全体的に、親切な作りです。ですから、できれば攻略は見ないで、プレイすることをオススメします。

ストーリー

そのカラスの仕事はリーパー。・・・それは、死者のソウルを刈り取る者。

リーパー協会本部へ出勤すると、いつものように小言を言われます。それは、カラスにとって、いつもと変わらない退屈な日常でした。

ところが、ある日、カラスが担当するソウルが盗まれてしまいます。カラスは行方を捜しますが、その領域には不死の者たちの存在があったのです・・・。

・・・という、あらすじです。

最初に到着する"リーパー協会本部"。カラスたちが働くオフィスなのですが、白黒の陰鬱。実に退廃的な雰囲気です。会話を聞いていると、微妙にブラックな臭いが・・・。

ワープポータルである扉をくぐると、そこは"精霊たちの木立"。小さな精霊たちが住む場所で、緑に囲まれた色鮮やかな世界が広がります。そしてカラスは、ここで仕事に取り掛かります。

・・・命を刈り取る仕事を。

可愛らしいキャラクターとは裏腹に、テーマ自体は死を扱っており、若干重め。ただし、コミカルであったり、個性的なキャラクターも出てきますので、ストーリーも楽しめる作品です。

ゲームシステム

公式ではアクションアドベンチャーとなっています。アクションと謎解きに重きを置いた作品です。開発がゼルダとダークソウルに影響を受けたそうで、各所にその手の要素が見受けられます。

ゼルダのような斜めからの見下ろしビューで、固定カメラです。個人的には、酔う心配がないので、こういう作りは好きですねー。

近接攻撃、遠隔攻撃、避け。基本はこれだけです。シンプルですが、操作感はかなり良いです。また、攻撃力を上げたり、回避を強化したり、という育成要素もあります。

ただし、アクションの難易度はそこそこ高めです。一番大きいのが回復です。基本的に殆どの場所では、戦闘中の回復ができません。回復は、本部に戻った時か、決まった場所に設置された花でしかできません。(一部、戦闘エリア内に花がある。ホントに一部のみ。)

そういったところは、ソウルライクかもしれません。回復ができないので、ごり押しもできず、とにかく回避優先で戦う必要があります。ただ、殆どの場合、再戦は難しくありません。また、取得したものを消失するような、デスペナもありません。


良いところ

一番は面白い!ってとこですね。

丁寧な作りで、丁度良いボリューム

私は、調べないで20時間くらい、2週目で10時間くらいでクリアできました。これだけ聞くと、ボリュームが少ないように聞こえるかもしれません。(週と表現していますが、周回要素はありません。新たなセーブデータで2回目を始めた、という意味です。)

ただ、アクションの難易度がそれなりに高いので、進めなかったりしますし。あまり大量に詰め込み過ぎても、結局シンドイのかなーとは思います。

低価格帯のゲームで、このボリュームは十分です。面白かったので、「もうちょっとやりたいな・・・」と思えるくらい。・・・これくらいが、丁度良いのではないかと。

デスペナがない

このゲーム、結構死にます。死ぬと「DEATH」と画面いっぱいに表示され、やらかした感を目一杯煽ります。死にまくって覚えるのは、ソウルライク的なんですが、デスペナがあるとシンドイですよね・・・。でも、このゲームはデスペナがないので、バンバン死ねます。

気軽に死ねるというのは、気軽に試行錯誤ができるということです。実は、ボス戦もやり方次第で、段違いに楽になったりします。死にまくるのはシンドイのですが、こういう試行錯誤も、ゲームの醍醐味ではないかと。

クリア後はゆっくり収集できる

ラスボスを倒しても、世界がリセットされることはなく、ゆっくり収集物を探すことができます。ヒントもあるので、自分のペースで100%を目指すと良いかもしれません。

周回はありません。そのままきっちり100%集めきりたいので、周回はない方が私は好きですね。また、トロフィー関連以外は、取りこぼし要素がありません。(後述しますが、トロフィーには特定の縛りプレイがあります。)

ほど良いアクション難易度

回復が容易にできないせいもあり、アクションは難易度高めです。初期の体力はゲージ4つ。最大でも6つです。つまり、6回ダメージを食らえば、死にます。

この手の難易度は、人にもよるので絶対的な評価はしにくいのですが・・・。私の感触では、初見ではボロボロに負けて、数回トライするとギリ勝てる、ぐらいの感覚でした。

謎解きや収集物にはヒントがある

エリアギミックを解いていくゲームですが、そこまで難しいものはありません。壊せる壁なども、一見して分かるようにヒビが入っています。・・・そこに気付くかどうかは、また別なのですが。

そして、全部ではありませんが、収集物にはヒントがあります。これは後半になりますが、体力ゲージを増やす祠(ほこら)など、数やだいたいの場所を教えてもらえます。また、クリア後は扉が光るようになり、収集要素が残っているかを一目で分かるようになります。(ゲーム中に説明はないのですが、光っていると何かが残ってる、という意味のようです。)

ですから、ネットで調べなくとも、大部分は自力で探すことができるはずです。こういった探索は楽しいので、できれば攻略見ないやった方が面白いかと思います。


悪いところ

そこまで、致命的なものはないのですが、若干不満点を。

成長要素が微妙

リーパー協会本部でカラスの能力を強化できますが、全体的にこの上げ幅が微妙過ぎます。手間の割に効果が微妙で・・・。ゼロかマックスかでは、結構変わってはいるのですが。

ただし、この成長部分はカンストさせなくても、ゲーム自体は100%になるようです。(関係するのは、ゲームクリア、武器やキラキラの収集、祠でのパワーアップ、遠隔のアップグレードだけっぽいです。)

武器が微妙

武器は5種類あるのですが、性能があまり差別化されていません。ダガーも槌も微妙で・・・。結局、性能的には初期武器のままで、最終的に大剣一択。

槌で2回振るなら、剣で3回斬った方がダメージ出ますし。範囲の雷もそこまで有用でないですし・・・。ダガーは、このシステムで活かせるシチュエーション無いかな・・・。

キラキラが微妙

収集要素の一つですが、殆どのものがただのコレクターアイテムです。中には進行で必要なものもありますが、それもほんの一部。苦労して手強い敵を倒したのに、何の効果もないものがあると本当にグッタリします。・・・トロコンには必要ですが。

雑魚沸きがしつこい

要所要所で閉じ込められ、ボス戦や雑魚戦があります。その時の雑魚沸きが、結構長いように思います。ボス戦と違って、その辺にいる敵がいっぱい沸くだけですし。こういうのって、特別面白いわけでもないんですよね・・・。

暗いところが見えない

ホントに全く見えないのは、アヴァリスくらいですが。(アヴァリスは少々特殊なエリアで、雑魚敵がいっぱい沸くところです。)

傘縛りのトロフィーに挑戦中、傘には光るエフェクトがないので、自分の場所が分からなくなります。なるべく光のあるところで戦わないといけませんが、狭いので・・・。


難易度

個人的には丁度良かったです。

ゲームの難易度

アクションの難易度は高めです。ただ、ほど良い高難易度、という感じです。謎解き要素も、そこまで難易度が高いものはありません。あとは収集要素に、若干の気付きが必要というくらいでしょうか。

トロコンの難易度

クリアできれば、トロコンもそこまで難しくありません。

ただし、「最初の町に入った!」みたいなお手軽なものはありません。トロフィーの数も絞られているので、トロコンしたいだけの人には向いてないかもしれません。それでも私は、殆ど自力で進め、トロコンに30時間かかってないです

なお、基本的には取りこぼし要素のないゲームですが、トロフィーに関してだけは、一部あります。特定のボスに対して、特定の行動を行うのが2つ。あとは、武器の傘縛り。

特定行動は知っていれば、すぐできるようなもので難しくはありません。ただし、ボスは再戦できないので、1回きりしかチャンスがありません。

傘縛りに関しては、実質ハードモードのようなものです。傘は初期剣の半分の攻撃力で、単純に弱いです。近接攻撃がアテにならなくなるので、段違いに難易度が上がります。私は傘縛りの時、近接はゲージ貯めと割り切って、遠隔攻撃主体で進めました。これはこれで、違うゲームみたいで面白かったです。

ちなみに、最初から傘縛りでプレイすれば、1回のクリアでトロコンも可能です。

・・・しかし、オススメはしません。近接が本当に弱いので、どちらかと言えば、ボス戦よりも雑魚戦がツライです。最初は、ゲージの管理も分からないと思いますので、普通にプレイした方が無難かと思います。


総評

はっきり言って面白い。オススメです。

一昔前の2Dのゼルダが好きなんだよーって、人にはドンピシャじゃないかと。続編が出たら、迷わず買うと思います。・・・というか、出てほしい。なんならDLCでも良いので、なんとか・・・。




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鈍器の管理人・サ場

鈍器とダークファンタジーをこよなく愛するニワカゲーマー。ソウルシリーズやパズルゲームが好き。最近は、低価格帯のインディーズゲームを好んでプレイ。

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