本稿は「Salt and Sacrifice」のレビューです。
本ゲームは、サイドビューの2DアクションRPGです。異端審問官となり、邪悪な魔道司に立ち向かいます。(PS4版でプレイし、トロコン済みです。)
ゲーム概要
面白いですが、高い難易度に挫折するかもしれません。
ストーリー
平和だった王国は、魔道司によって混沌に陥ります。プレイヤーは異端審問官となり、魔道司たちを抹殺していくのです。・・・と、いった内容。
本ゲームは、2016年にリリースされた"Salt and Sanctuary"の続編です。ただし、ゲームシステムを踏襲しているだけなので、内容はあまり繋がりはありません。ですから、前作の内容を知らなくても、ゲームには支障ありません。
ゲームシステム
前作の"Salt and Sanctuary"は2DアクションRPGではありますが、ソウルシリーズに影響を受けたというだけあって、高難易度な"死にゲー"でした。今作も同様で、死にまくります。
スタミナを管理しつつ、武器を振って敵を倒す。レベルを上げ、装備を集めて強化する。ダンジョンのギミックを解いて、敵を倒して先に進む。・・・こういった基本システムは変更ありません。
また、死亡時に経験値を全損しますが、ソウルシリーズのように死亡時に痕跡を残します。それを拾い直すことで、経験値を取り戻すことも可能です。
前作からの変更点
前作は一つの大きなマップでしたが、今作は複数マップに分割されています。"免罪の谷"というロビーエリアを基点に、複数のダンジョンマップを攻略します。
また、前作は各所にサンクチュアリや祠がありました。ソウルシリーズの焚火のようなものであり、サンクチュアリでレベルアップもできました。ですが、今作はオベリスクというもがその代わりにで、回復と補充しかできません。レベルアップのためには、免罪の谷へ戻る必要があります。
なお、前作で特殊スキルは、"魔法"や"祈り"といったものでした。それらは、個別に入手する必要がありました。今作では武器固有の"ルーンスキル"という扱いになっています。これは、武器を装備することで使用可能です。
あと最も大きな点は、マルチプレイです。前作には無かったものです。ソウルシリーズと同様に、共闘と対戦が可能です。私は、マルチを全くプレイしていないので、ネットで確認した範囲ですが・・・。ハメに近いものがあったようですが、まめにアップデートされており、こういったものは適宜修正されてるようです。
良いところ
面白いゲームです。
探索が楽しい
この手のゲームの醍醐味ですね。少しずつ範囲が広がっていって、行けなかったところに行けるようになるのは楽しいですね。マップ分割したことで、個別に違うイメージのマップを楽しめます。
戦闘の手応え感が良い
前作からこの辺はとても良かったのですが、きちんと踏襲されています。好みで言えば、前作の方が・・・というのは、正直なところですが。
値段に対してのお得感
低価格帯のゲームですが、ボリュームは結構あります。マルチプレイなしでも、40時間近くは遊べるのではないかと。アップデートでバグ解消やバランス調整がされているようですので、まだまだ期待できそうです。
悪いところ
細かいところだと、ゾンビ系だけドロップアイテムを拾うのがなぜか遅いとか、店の購入時や装備の交換時に、所持数が表示されなくて不便など・・・。いろいろあるんですが。
説明が無さすぎる
基本システムですら、ロクな説明がありません。
操作法や、アイテムやワープの使い方など。ゲームの根幹に関わる機能ですら説明が無いので、理解するのがクリア直前・・・、なんてことも。ソウルシリーズも説明無かったりするのですが、さすがに基本システムくらいはありますし・・・。
移動が面倒臭い
とにかく移動がシンドイ。ワープが少な過ぎます。
拠点以外のダンジョンマップは、クリアするまでに5つあります。ですが、拠点から行けるのは、各ダンジョンの開始地点のみです。ショートカット開通して、それなりに楽になる場合もありますが、端に行くにはやはりそれなりに手間がかかってしまいます。
レベルアップが面倒臭い
拠点に戻らないと、レベルアップができません。
ただでさえ移動が面倒臭いのに、経験値をロストしたくないなら、探索を諦める必要があります。もちろん、ダンジョンに再度突入すると、また開始位置からスタートです。
落下時、谷底に痕跡が残る
高所からの落下で死んだ場合、なぜか谷底に痕跡が残ってしまいます。移動も面倒なゲームなので、相当大量にロストしない限りは無視するしかありません。
縦の階段を優先する
縦階段に通りがかると、勝手に登り始めます。
急に横移動しなくなって、死亡するパターンが何度かありました。坂の上方下方の判定もバラバラで、いろいろ試してみましたが、思い通りに動いてくれませんでした。
悪質な罠や敵配置が多い
死にやすいゲームではありますが、かなり不快な罠が多いです。
連続で罠にかかり続け、体力満タンから即死することもざらです。作ってる方は面白いんだろうなぁと、冷ややかな目で見てしまいますね。
敵が出待ちする
サイドビューのゲームなので、移動方向には制限があります。ところが、雑魚もボスも執拗にプレイヤーを狙い続けるので、移動できなくなる場合があります。
特に、足場の悪い場所や狭い場所だと、ダメージ食らうのを覚悟で、移動するしかない状況になります。そのまま落下死も珍しくありません。
ボスの追いかけっこが面倒臭い
これは、本当に面倒臭い仕様です。
ボス戦の前に、必ずやる必要があります。モンハンのイメージが近いです。雑魚や罠を処理しつつ追い続けるのは、本当に面倒臭いです。
ただし、最終地点まで追いかけられれば、死んだとしても追いかけっこなしでリトライできます。ですが、倒さずに拠点へ戻れば、また追いかけっこからです。
ボス戦がシンドイだけで面白くない
全体的に技の出が早く、非常に見辛い攻撃が多いです。
当たり判定も分かりずらいですし、こちらの回避行動よりも広範囲の攻撃ばかりです。常に縄跳びを飛ぶように、タイミングを合わせて回避する必要があります。タイミングによっては、完全に回避不能となることも多いです。
致命的なバグがちらほら
私はボス戦で、床下にハマり込むバグに遭遇しています。ゲーム終了で復帰できましたが、ボス戦はやり直しでした。
また、マルチプレイ関連ではかなり致命的なものが報告されています。私はマルチはやっていないので大丈夫でしたが・・・。ストーリーを進行できなくなったり、セーブデータが破損したりするそうです。おそらくは、ボス周りのフラグ関連の問題だと思われますが・・・。
難易度
全体的に高めです。
ゲームの難易度
死にゲーのソウルシリーズを参考にしているだけあって、全体的に死にやすいバランスです。雑魚もボスも罠も、すべてが凶悪です。ですから、クリアの難易度も高めで、ちょっとお手軽さにはできないゲームです。
ボスに関しては、全体的にバランスひどいなぁという印象です。私はドカンと一発が好きなので大槌でプレイしていましたが、近接が本当にツライ。ネットで調べると、遠隔で完封する方が楽みたいですね。
ギミックの謎解き自体は、そこまで難しいのは無かったように思います。罠を踏破していくアスレチックも、一部でシンドイものもありましたが・・・。そこまでひどいのはありませんでした。仕掛け罠はエグいの多いですけどね・・・。
トロコンの難易度
ゲームがクリアできれば、トロコン自体は難しくはありません。
ボス一体あたりに、必ずトロフィーがひとつあります。装備や回復薬強化、NPCの特殊なクエストなどはありますが、殆どのものがクリアするまでに取得できます。
総評
面白いです。・・・探索は。
ボス戦と罠は、もう少しプレイヤーに対して、優しい仕様にして欲しかったかなぁ、と思います。前作が良作だっただけに、期待が大き過ぎただけでしょうか。
Salt and Sacrificeをトロコン。トータル38時間。面白かった。でもボスと罠はつらかったなぁ・・・。マルチは興味ないので未プレイ。 #PS4share #SaltAndSacrifice pic.twitter.com/L8ENP9FMoC
— サ場鈍器 (@sabadonki) May 22, 2022
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