Spiritfarer:レビュー

公開日: 更新日:

2D アドベンチャー レビュー 星5

この記事をシェアする
  • B!

本稿は「Spiritfarer」のレビューです。

本ゲームは、サイドビュー型の2Dアドベンチャーゲームです。主人公を操作し、迷える魂を新世界へと送り出します。(PS4版でプレイし、トロコン済みです。)




ゲーム概要


ストーリー

主人公ステラと猫のダフォティル。彼女らはスピリットフェアラー(魂の旅人)となり、旅をして様々な魂と出会います。そして、彼らが思い残すことがないよう、最後の願いを叶えていきます。

・・・といった、死をテーマにしたストーリーです。ですが、決して重苦しいものではなく、心が温まるような、切ないような、そんな優しい世界です。

冒頭ではカロンと出会います。彼はギリシャ神話における冥界の渡し守であり、死者を運ぶのが仕事です。ストーリーは、彼から"魂を導く仕事"を引き継ぐところから始まります。


ゲームシステム

サイドビューの2Dゲームで、ジャンルはマネジメントアドベンチャーと銘打たれています。端的に言うと、ワンオペで船を切り盛りしながら、魂たちの要望を満たしてくゲームです。

殆どの操作は船上で行われます。船の中では、料理や鍛冶などが可能で、菜園で野菜を育てたり、羊や牛を育てることもできます。

また、各地で出会った魂たちは、船に乗り込みます。船上に、彼らの部屋を作る必要もあるでしょう。船のあらゆる作業をこなしながら、彼らの要望を聞いていくことになります。

また、各地の街や洞窟など、アクション要素もあります。基本的には、それほどシビアなものは求められませんが、後半は少し歯応えのあるものもあります。

正直、ひたすらバタバタしてて何が楽しいのか・・・、と序盤は思ってました。しかし、少しずつ出来ることが増えると、それも楽しくなってきます。また、素材が多いので、必要素材を探すのもなかなかに楽しいです。


良いところ


優しい世界

とにかく雰囲気が良いです。テーマに死を扱っていますが、重苦しい空気はありません。むしろ癒やされます。キャラクターが表情豊かで、彼らはいっぱい喋ります(音声はありません)。

個人的に好きだったのが、ハグですね。各キャラクターへの基本動作として、メニューにハグがあります。キャラ毎に固有のモーションがあり、お気に入りのキャラにはついハグしてしまったり。

例えば、最初に加わるグェン。彼女はこちらからハグをすると、ハッとびっくりして一瞬固まってしまいます。ですが、そのあとは愛のある抱擁を返してくれます。このように、キャラクター毎にモーションが違うので、特色が出てとても良かったです。


中毒性のある生産システム

これは正直、人によっては合う合わないはあるかもしれません。ただ、ネトゲの生産職が好きな私には、ドンピシャなシステムでした。素材を拾うなり育てるなりで集め、加工するだけです。ただ、ある程度は並行してできるので、結構忙しいです。

これを楽しいかどうかが、少々人を選ぶゲームかなぁと感じます。


悪いところ


文字が小さい

マルチプラットフォームの弊害だと思いますが、全体的に文字が小さいです。液晶テレビだと、近寄らないと文字が判読できません。似ている漢字だとホントに難しく、例えば銀と銅、楓と樫などはかなり厳しいです。私は、途中から液晶モニタに変更しました。


生産が若干だるい

施設を強化すると、かなり能率が良くなります。拾得数が増えるなど。ただ、そもそも必要数が多かったりするので、同じ作業を何度も行う必要が出てきます。

一番面倒なのが、鍛冶場です。とにかく無駄に時間がかかります。必要数は少なめなのが救いですが。次が製材所です。このミニゲームがクセがあるので、少々面倒臭いのです。そして、必要数が多い。

素材が変わると、若干手順が変わったりします。しかし、ミニゲームに大きな変化はありません。


バグがある

PS4版でしたが、毎回起動する度に、コントローラーのボタン配置が換わってしまいます。決定とキャンセルが換わってしまうので、もしかしたら日本仕様と海外仕様で不整合があるのかもしれません。これは起動時に、毎回「初期値に戻す」を実行すれば問題はありません。まぁめんどくさいわけですが・・・。

あと遭遇したのは、ベットで睡眠がとれないパターンがあります。実は、グェンが引きこもってる状態でクラゲに行くと、イベントが発生しません。この時に丁度真夜中になってしまうと、睡眠がとれませんでした。結局、時間経過して朝になるまで動けませんでした。


難易度


ゲームの難易度

トータルでは、そこまで難易度は高くありません。

魂や素材の場所については、マップで確認できます。一部発見し辛いものもありますが、殆どのもは順々に解放されていくイメージです。

また、アクション要素はありますが、操作感に多少クセはあります。それでも全体的に難易度低めです。ただし、後半のダリアとエレナ関連で、多少歯応えのあるものがあります。


トロコンの難易度

クリアするまでに、だいたい取得できます。

ただし、時限トロフィーがあります。各キャラの機嫌を最大値にするトロフィーがあり、全員最大にする必要があります。見送る前には達成しないといけませんし、一部のキャラは意識してやらないと、まず最大になりません。2キャラほど厳しいのがいるようです。

また、選択肢がそれぞれトロフィーになっているものがあります。その二つだけなので、セーブデータをバックアップしてあれば、1週で取得も可能です。

なお、一向に乗船しないキャラがいるのですが、彼女は船に乗せたあとは機嫌を上げられなくなります。ただし、エバードア(最後に見送る場所)まで行くと、話せるようになります。そこで会話をキャンセルすれば、普通に機嫌上げが可能です。そこから戻ることも可能です。

あとは、完了まで時間がかかるトロフィーがあります。これは、序盤で仕込んでおかないと、泣きを見ます。・・・私は泣きを見ました。


総評

名作です。面白いです。

ただ、ひたすらの生産作業と、船をワンオペで切り盛りする慌ただしさは、人を選ぶかもしれません。あとは生産で同じミニゲームを何度もやるので、合わない人は合わないかも・・・。

あと世界観はホント素敵ですね。これだけでもおすすめできます。



自分の写真

鈍器の管理人・サ場

鈍器とダークファンタジーをこよなく愛するニワカゲーマー。ソウルシリーズやパズルゲームが好き。最近は、低価格帯のインディーズゲームを好んでプレイ。

アーカイブ

ラベル

QooQ